E-Z GO 1992,Yohji Yamamoto

ヨウジヤマモトの1992年春夏のカタログです。
文化出版局に行ったとき、装苑の編集の方にいただきました。

 

1992年春夏

ヨウジヤマモト029ドレス ヨウジヤマモト 1992年春夏
「E-Z GO 1992 , Yohji Yamamoto」より

 

「E-Z GO 1992 , Yohji Yamamoto」のスタッフは、

  • Art Direction Peter Saville.
  • Bruce,Jane,Lorraine and Phina,photographs and video by Nina Schultz.
  • Styling by Melanie Ward.
  • Make-Up by Dick Page.
  • Hair by Willie for Willie Smart’s.
  • Design Pentagram.

です。

 

セコバイのワンピース

ヨウジヤマモト030ドレス ヨウジヤマモト 1992年春夏
「E-Z GO 1992 , Yohji Yamamoto」より

 

このヨウジヤマモトのワンピースは、セコバイに裁断されています。

(正バイアスではなく微妙にずれているバイアスのことを、学生はセコバイとかスコバイと呼んでいました。)

そして、ランダムにダーツが取られています。

ランダムに取られたダーツは、カミソリでワンピースをシャープに裂いたように見えます。

文化服装学院に通っているとき、このワンピースの作り方を聞きました。

  1. セコバイに裁断した布地をボディにのせ、数日間そのままにして布地を伸ばします。
  2. ボディに合わせ、布地にランダムにダーツを取っていきます。
  3. 布の落ち方が左右で違うので、ダーツも左右で違う位置に取っていきます。

まるでオートクチュールのように、高度な技術で作られたワンピースです。

このワンピースが、文化服装学院ファッション工科専攻科の最後の試験に選ばれました。

写真を見ながら立体裁断をする、モードコピーの試験でした。

みんな悪戦苦闘しましたが、ヨウジヤマモトのようにはいきませんでした。

学生の技術とシーチングでは、やはり限界がありました。

 

ナイキのバッシュ

ヨウジヤマモト398 1992年春夏カタログバッシュ ナイキ 1992年春夏
「E-Z GO 1992 , Yohji Yamamoto」より

 

山本耀司はオートクチュールのようなワンピースに、ナイキの”バッシュ”を合わせました。

「オートクチュールのように作られた服を、気楽に着てくれ」という、山本耀司のメッセージのようです。

1992年春夏コレクションを商品化するときヨウジヤマモト社は、ナイキに靴の共同開発を持ちかけました。

しかし当時のナイキは、「その気はない」と断ったのでした。

 

 

スケボーとシャツワンピース

ヨウジヤマモト031シャツワンピース ヨウジヤマモト 1992年春夏
「E-Z GO 1992 , Yohji Yamamoto」より

 

この写真は、シャツワンピースをスポーティに着こなしています。

このシーズン、ヨウジヤマモトはシャツワンピースのバリエーションをたくさん出しました。

現在は街にシャツワンピースが増えましたが、これだけカッコ良いシャツワンピースはまだありません。

よく見かけるシャツワンピースは、シャツを長くしただけのものです。

シャツをもっと自由に解釈して、創造の幅を広げてほしいものです。

ヨウジヤマモトのシャツワンピースは、1枚でサマになりました。

 

ピーター・サヴィル

ヨウジヤマモト032シャツワンピース ヨウジヤマモト 1992年春夏
「E-Z GO 1992 , Yohji Yamamoto」より

 

「E-Z GO 1992 , Yohji Yamamoto」のアートディレクターは、ピーター・サヴィルです。

それまでのヨウジヤマモトのカタログとは、明らかに雰囲気が変わりました。

2014年春夏のピーター・サヴィルとY3とのコラボレーションは、記憶に新しいです。

ピーター・サヴィルについて、いつか書きたいと思っています。

 

ヨウジヤマモトプールオム

ヨウジヤマモト033ジャケット ヨウジヤマモトプールオム 1992年春夏
「E-Z GO 1992 , Yohji Yamamoto」より

 

最後にヨウジヤマモトプールオムの写真を、1枚紹介します。

この時代のセットアップの新品を、原宿の古着屋で買ったことがあります。

そのセットアップは、濃紺の麻とシルクの混紡で美しい光沢がありました。

大人っぽいセットアップで、ヨウジヤマモトプールオムにしては珍しく周りの人に好評でした。

私はこのセットアップを、ボロボロになるまで着ました。

またあんなにかっこいいセットアップを、耀司さんに作ってほしいです。

そのセットアップは写真のジャケットと形が似ていて、今思い出しました。

上の写真は、ビデオカメラとデジタルの画素の荒さが時代を感じさせます。

「E-Z GO 1992 , Yohji Yamamoto」は、「都市とモードのビデオノート」の世界観に通じるものがあります。

山本耀司の心意気と、未来へと続く方向性が見えた1992年春夏コレクションでした。

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