浮世絵の愉しみ 飛鳥山博物館

紙布(しふ)を観たとき、「浮世絵の愉しみ」を観ました。
想像していたよりも、とても充実した展覧会でした。

 

浮世絵の愉しみ

浮世絵02 勝川春潮飛鳥山花見(左)
「浮世絵の愉しみ」図録より

 

  • 飛鳥山花見(左)
    勝川春潮
    天明(1781-89年)後期
    大判3枚組
    秩父屋庄左衛門

浮世絵の愉しみ
異なる主題による4回の展示実践(キューレーション)

  • 開催期間:2017年3月11日(土)-2017年6月18日(日)
  • 開館時間:10:00-17:00
         (入館は16:30まで)
  • 休館日 :月曜日、3/21(火)
         (3/20は開館)
  • 観覧料 :無料
  • 開催会場:北区飛鳥山博物館
         特別展示室・ホワイエ

         東京都北区王子1-1-3
         JR京浜東北線「王子駅(南口)」より徒歩5分
         東京メトロ南北線「西ヶ原駅」より徒歩7分
         都電荒川線「飛鳥山駅」より徒歩5分
         都営バス(王40甲・王55・草64系統)「飛鳥山バス停」より徒歩5分
         北区コミュニティバス「飛鳥山公園バス停」より徒歩3分

 

「浮世絵の愉しみ」4つの主題

浮世絵03 初代歌川広重名所江戸百景 飛鳥山北の眺望
「浮世絵の愉しみ」図録より

 

  • 名所江戸百景 飛鳥山北の眺望 
    初代歌川広重
    安政3年(1856年)
    大判竪
    魚屋栄吉

「浮世絵の愉しみ」は4つの主題で、4回に分かれて展示されます。

各回のテーマ展示の名称と期間は、以下の通りです。

  • 第1回
    時間:北区の名所浮世絵の展開
    3月11日(土)-4月2日(日)
  • 第2回
    空間:王子・飛鳥山・滝野川
    4月4日(火)-4月30日(日)
  • 第3回
    表象:描かれた富士・筑波・飛鳥山碑
    5月2日(火)-5月28日(日)
  • 第4回
    絵師:広重が見た北区の名所
    5月30日(火)-6月18日(日)

 

「浮世絵の愉しみ」の展示内容

浮世絵04 昇斎一景東京名所四十八景 飛鳥やま
「浮世絵の愉しみ」図録より

 

  • 東京名所四十八景 飛鳥やま
    昇斎一景
    明治4年(1871年)
    大判竪
    蔦屋吉蔵

江戸時代から近代にかけて東京都北区の名所を描いた浮世絵は、これまでに約400点以上の存在が知られています。

「浮世絵の愉しみ」展では、北区に関連する浮世絵約160点を展示します。

この浮世絵は、北区飛鳥山博物館で所蔵しているものです。

私は、第1回の時間をテーマにした展示を見ました。

東京都北区という限定した地域での、

  1. 江戸
  2. 明治
  3. 大正
  4. 昭和

の時代の変化を見たわけです。

「東京名所四十八景 飛鳥やま」(1871年)は、後方にちょんまげや帽子に洋装の男性が描かれています。

 

日本のバッスル・スタイル

浮世絵05 楊州周延今様東京八景 滝野川乃晴嵐
「浮世絵の愉しみ」図録より

 

  • 今様東京八景 滝野川乃晴嵐
    楊州周延
    明治21年(1888年)
    大判竪
    長谷川園吉

「今様東京八景 滝野川乃晴嵐」(1888年)には、バッスル・スタイルの女性が描かれています。

1889年9月に着任した、フレーザー英国公使の夫人・メアリー・フレイザーの滞在日記には当時、
「滝野川の楓は有名で、在京外国人の評判を集めた」
ことが、記されています。

しかしこの絵のように、滝野川を訪れる日本人の洋装女性を描くものは珍しいです。

浮世絵師がこうしたバッスル・スタイルを描く際に参考にしたのが、ヨーロッパのファッションプレートでした。

 

日本のアール・デコ・スタイル

浮世絵07 定方塊石飛鳥山の桜と富士
「浮世絵の愉しみ」図録より

 

  • 飛鳥山の桜と富士
    定方塊石
    昭和4年(1929年)
    大判横

「飛鳥山の桜と富士」(1929年)には、アール・デコ・スタイルの女性と和装の女性が描かれています。

洋装姿の女性は、日本では「モガ」と呼ばれていました。

和装の女性の帯は、トランプ柄です。

 

 

まとめ

浮世絵06 安達吟光東京名所花競 王子芍薬
「浮世絵の愉しみ」図録より

 

  • 東京名所花競 王子芍薬
    安達吟光
    明治23年(1890年)
    大判竪
    小森宗次郎

「浮世絵の愉しみ」展は、日本のファッションの変化を見るのにも面白い展覧会でした。

私は図録を買ったのですが、これがとても良く出来ていました。

約160枚の浮世絵が1枚ずつカードになり、

  • 表に作者などの説明
  • 裏に作品の解説

が丁寧に記されていました。

こんなに良く出来た図録が、1,000円でした。

展覧会の図録は高価なものが多いので、「浮世絵の愉しみ」展の図録はとても良心的な内容と価格でした。