ロマンティック・スタイルの靴下や靴など

ロマンティック・スタイルのスカート丈は、くるぶしが見えるまで短くなりました。
そして足元の装いとして、凝ったデザインの靴下が登場しました。

 

ロマンティック・スタイルのドレス

ロマンティック・スタイル08デイ・ドレス
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より
ISBN978-3-8365-5719-1

 


  • デイ・ドレス
    1838年ころ
    金茶の絹タフタのドレス
    織り幾何学模様のケープ
    ジゴ袖
    前身頃と袖の上部にプリーツ入り

  • デイ・ドレス
    1835年ころ
    金茶の絹のドレス
    織り格子柄のケープ
    ジゴ袖

はじめに、ロマンティック・スタイルのドレスを見てみましょう。

ロマンティック・スタイルのドレスの主な特徴は、

  1. 細いウエスト
  2. 花冠(かかん)形のスカート
  3. くるぶしが見えるスカート丈
  4. ジゴ袖

です。

 

ボンネット

ロマンティック・スタイル14ボンネット
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より

 

大きくふくらんだジゴ袖とバランスをとるように、髪型や帽子も大型化しました。

ブリムの広い、ボンネットが被られました。

高く結う髪型の流行に合わせ、ボンネットはさらに大型化しました。

 

ロマンティック・スタイル15扇 1820-1830年ころ
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より

 


  • 1820-1830年ころ
    製作国不詳
    べっこう、金蒔絵
    ゴシック調の装飾
    32.0cm(幅)
    17.2cm(高さ)

このべっこう製の扇は、ゴシック・リバイバルをうかがわせます。

この扇はブリゼ型と呼ばれ、25本のスティックが茶色の絹リボンで繋ぎとめられています。

全面に金で、ゴシック建築の様な模様が描かれています。

ゴシック・リバイバルはこの時期、建築を中心とする装飾一般に浸透していました。

扇は19世紀のごく初期、ファッションから姿を消していた。

しかし扇は、ロマン主義の潮流に連動して復活しました。

その後は19世紀を通して、女性の装いを完成させるものとして不可欠なものとなりました。

 

靴下

ロマンティック・スタイル09靴下 19世紀初期
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より

 

  • 靴下
    19世紀初期
    イギリス
    黄色の絹ニットの靴下
    脇に新古典主義モチーフの刺繍

この時代、ドレスの裾はくるぶしが見える程度まで短くなりました。

足首の周りに、刺繍などの装飾が施された靴下が好まれました。

 

靴下とフラット・シューズ

ロマンティック・スタイル10靴下とフラット・シューズ 1830年代(靴下)
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より

 

  • 靴下
    1830年代
    製作国不詳
    白い綿ニット
    甲から足首にかけて、草花模様のプリントの上に絹糸で刺繍
    82.0cm(総丈)
    16cm(足裏)

平編地に、プリントで縁どられたマーガレットと麦の穂が刺繍されています。

脚部は筒状の編み地になっていて、足裏部分は切り込みが入っていて縫い合わされています。

サテン地など、華奢な素材のフラット・シューズが履かれました。

 

ロマンティック・スタイル11靴 1830年代
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より

 


  • 1830年代
    フランス
    アパーはストローとホース・ヘアのブレードの継ぎ合わせ
    絹のリボンの縁飾りとコカルド飾り
    内側はピンクの絹タフタ
    ほぼスクエアトゥ
    ソールはレザー
    22.5cm(長さ)
    5.5cm(幅)

この靴は、通常の靴素材としては珍しい繊細な素材を編んで精巧に作られています。

さらに、ホース・ヘアで補強されています。

帽子用の素材を使って、作られたようです。

この靴は、室内で着装されたと思われます。

 

コルセット

ロマンティック・スタイル12コルセット 1820年代
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より

 

  • コルセット
    1820年代
    アメリカ
    白い綿サテンにキルティング
    柔らかいバスクとボーン入り
    80cm(バスト)
    49cm(ウエスト)

全体に柔らかい仕立てのこのコルセットは、ウエストを細く締める力はそれほど強くはありません。

19世紀の初めに姿を消したコルセットが、再登場して間もない頃のものです。

コルセットはフランス革命後、ドレスのシルエットがハイ・ウエストの筒型に変化するに伴い一時期姿を消していました。

1820年代半にドレスのウエストラインが再び下降し、細くなっていくに従い復活しました。

以降、20世紀初頭まで再び女性の必需品となりました。

 

ミット

ロマンティック・スタイル13ミット 1830年代
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より

 

  • ミット
    1830年代
    製作国不詳
    黒の絹ニットの透かし編み
    メタル・ビーズの刺繍
    7.0cm(幅)
    32.0cm(長さ)

幾何編み模様と、輝くビーズがちりばめられた肘下までのミットです。

指先を自由に動かせるミットは、手袋に比べ機能的でした。

ミットは、18世紀後期から流行しました。

ロマンティック・スタイルのファッション・プレートにも、ミットを着装して刺繍や読書を楽しむ女性の姿が描かれています。

今回はロマンティック・スタイルの、

  1. ボンネット
  2. 靴下
  3. コルセット
  4. ミット

を見てきました。

 

ロマンティック・スタイルについては、以下も参考にしてください。