ロココ・スタイルの扇と靴

前回は、ロココ・スタイルのドレスを見てきました。
今回は、ロココ・スタイルの扇と靴を見てみましょう。

 

ロココ・スタイル20 扇

扇 1780年ころ
「文化学園服飾博物館コレクション ヨーロピアン・モード」より

 


  • 1780年ころ
    骨は象牙で象嵌装飾が施されている
    アメリカ独立戦争へ向かう船団を描いたものか

檜扇型(折りたたみ式)の扇の起源は、日本にまで遡ります。

檜扇型の扇の伝来は、次のように行われました。

  1. 中国伝来の団扇が、古代の日本に伝わりました。
  2. 木の板を綴りあわせた、折りたたみ式の檜扇が日本で誕生しました。
  3. 扇面の片面に紙を張り付けた扇は、平安時代末期に中国に伝わりました。
  4. 中国で白檀や象牙に金銀を飾った、唐扇が生まれました。
  5. 15-16世紀ころ、東洋貿易を介してヨーロッパにもたらされました。

 

フランス宮廷に登場した扇

ロココ・スタイル18 扇扇 1740-50年ころ
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より
ISBN978-3-8365-5719-1

 


  • 1740-50年ころ
    狩猟風景他
    当時の生活場面と花柄の扇面

    骨は象牙に木の図案を手書き

1549年に、フランス宮廷に檜扇型の扇が初登場しました。

17世紀になると、パリを中心に扇の製作が開始されました。

18世紀の中ころ、フランス製の扇は最高潮を迎えました。

 

ロココ・スタイルの扇

ロココ・スタイル19 扇扇 1760-70年ころ
「文化学園服飾博物館コレクション ヨーロピアン・モード」より

 


  • 1760-70年ころ

東洋から伝わった扇は、ロココ・スタイルの重要なファッション・アイテムの一つでした。

ロココ・スタイルの扇には、

  • べっこう
  • 象牙
  • 真珠貝

など、贅沢な素材が使われていました。

扇には、精巧な細工や蒔絵が施されていました。

当時の工芸レベルの高さを示す、優雅なものが多く数残されています。

 

ロココ・スタイル21 靴靴 1740-50年代
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より

 


  • 1740-50年代
    イギリス
    グリーンとアイボリーの絹ダマスク

    ヒールは木製
    ルイ・ヒール
    23.5cm (長さ)
     7cm (幅)
     7cm (ヒール高)

写真の靴は、リボンで甲を留めて着装します。

ルイ14世に因む、

  • 太く
  • 中央のヒール部分がカーブした形状

のヒールを、ルイ・ヒールと言います。

つま先がやや反り返った形状は、1740-50年代の流行でした。 

 

左右の区別がない靴

ロココ・スタイル22 靴靴 1760年ころ
「文化学園服飾博物館コレクション ヨーロピアン・モード」より

 


  • 1760年ころ
    甲の部分を装飾的なバックルで留める

18世紀の女性用の靴は、優美で洗練されたロココ文化を表象する贅沢なアクセサリーの一つでした。

盛装用には、ガウン(ローブ)と共布の精巧に織られた絹織物や刺繍によって装飾された靴が着装されました。

そして当時の靴には、左右の区別はありませんでした。

 

ハンドウォーマー(Muff)

ロココ・スタイル23 ハンドウォーマーハンドウォーマー 18世紀
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より

 

  • ハンドウォーマー
    18世紀
    白い絹紬に多色絹刺繍
    スパングル

最後に、ハンドウォーマーを紹介します。

手仕事がよくわかる、ハンドウォーマーの写真です。

贅沢な作りなのでしょうが、何かほっこりした気持ちになります。

 

ロココ・スタイルについては、以下も参考にしてください。