型紙のことを無視する人が多い件

テレビや雑誌、インターネットなどで、服のデザインや縫製について語られることは多いですが、型紙について語られることはほとんどありません。

 

アントワープ モード美術館の「パターン」展

型紙 ディオールジョン・ガリアーノによるクリスチャン・ディオールの型紙
装苑2003年10月号

 

2003年4月24日-2003年8月10日。

アントワープのモード美術館(MOMU)で、型紙に焦点を当てた「パターン」展が開催されました。

この「パターン」展の写真を、装苑2003年10月号より引用します。

 

なぜ型紙について無視するのか・・・ ?

型紙 ジャン=ポール・ゴルチエジャン=ポール・ゴルチエの型紙
装苑2003年10月号

 

アパレル業界を特集したテレビ番組は、意外に多くあります。

そこで取り上げられるものといえばまず、

  1. デザイン
  2. 縫製工場
  3. 織物工場

ではないでしょうか?

型紙やパタンナー(型紙を作る人)について語られることは、ほとんどありません。

また、最近読んだ雑誌のファッション特集で、ある若手ファッションデザイナーが、

  1. どこの生地を使ったか
  2. ポケットを凝ったデザインにした
  3. 前身頃の胸のところに「ハ刺し」をした

などと話していました。

しかし型紙については、一切語っていませんでした。

 

パタンナーの(型紙の)重要性

型紙 ヨウジヤマモトヨウジヤマモトの型紙
装苑2003年10月号

 

私は、山本耀司の映像作品や本をよく見ます。

ヨウジヤマモトの服作りの中で、パタンナーの役割がとても大きいことがよく分かります。

またヴィヴィアン・ウエストウッドは、1988年にアーマージャケット・ベストを発表した時、
「アイディアは前からあったけれど、なかなか作れなくて。
腕のいいパタンナーが入ったから、ようやく作れたの。」

と話していました。

 

まとめ

型紙 アズディン・アライアアズディン・アライアの型紙
装苑2003年10月号

 

私は長い間、パタンナーとして働いていました。

パタンナーとして、嫌な思いをしたことがたくさんありました。

型紙について知らない人から、嫌な発言をされたことが多かったです。

今のアパレル業界には、型紙やパタンナーをただのコストと考える人が多くいます。

一般の人には型紙は専門的すぎて、テレビや雑誌で取り上げても興味を持ってもらえないかもしれません。

ファッションデザイナーと呼ばれる人の中にも、なぜか型紙の重要性を知らない人がいます。

1980年代には、ほとんどのファッションデザイナーが、型紙を作ることができました。

21世紀になり、仕様書だけで服を作るファッションデザイナーが増えました。

今は、トワルチェックができないファッションデザイナーも数多くいます。

世の中には、
「お前の仕事(型紙を作る仕事)は、外注に出せば済む仕事だ。」
と、パワハラのような発言をする部長もいます。

このような人たちは、無知なのです。

今アパレル業界には、無知な人たちが増えています。

アパレル業界は、無知な人が増え続けて、
アパレル業界は終わっている。」 

と言われる状況になってしまいました。

 

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