1867年のパリ万国博覧会の様子

1867年のパリ万国博覧会は、ジャポニスム流行のひとつのきっかけになりました。
当時のイラストレーションをもとに、パリ万国博覧会の様子を見ます。

 

パリ万国博覧会

1867年のパリ万国博覧会02パリ万国博覧会の会場全景
” L’EXPOSITION UNIVERSELLE DE 1867 ILLUSTREE “
「渋沢栄一、パリ万国博覧会へ行く」図録より

 

1867年のパリ万国博覧会は、4月1日から11月3日まで開催されました。

セーヌ川沿いのシャン・ド・マルス(練兵場)に、

  • たて約490m
  • よこ約386m

の巨大な楕円形のパビリオンが建設されました。

このパビリオン内は同心円状に仕切られていて、外側から内側に、

  • 最新の機械工場
  • 手工業
  • 工芸
  • 美術品

が展示されました。

そして最も内側には、中庭が設置されました。

会場の動力は蒸気の力でまかなわれ、欧米諸国が出品した最新の機械製品などが会場で注目を浴びました。

会期中は約1,500万人の入場者があり、その後の万博のモデルとなりました。

 

展示区画

1867年のパリ万国博覧会03清国と日本の会場
” L’EXPOSITION UNIVERSELLE DE 1867 ILLUSTREE “
「渋沢栄一、パリ万国博覧会へ行く」図録より

 

パリ万国博覧会では、各国の出品物の量に応じて展示区域が配分されました。

その配分比率は、

  • フランス 1/2
  • イギリス 1/6
  • プロイセン 1/16
  • ベルギー 1/16
  • 南北ゲルマン聯合 1/16
  • オーストリア 1/16
  • ロシア 1/32
  • アメリカ 1/32
  • オランダ 1/32
  • スイス 1/32
  • メキシコ 1/64
  • スペイン 1/64
  • トルコ 1/64
  • ポルトガル 1/128
  • ギリシャ 1/128
  • デンマーク 1/128
  • エジプト 1/128
  • ペルシャ 1/128
  • アフリカ 1/128

でした。

日本は清国とシャムの3カ国で、1/128の区画を与えられました。

そのなかで日本の出品物数が多かったため、区画の半分を使用できました。

 

日本の展示

1867年のパリ万国博覧会04日本とシャムの会場
” L’EXPOSITION UNIVERSELLE DE 1867 ILLUSTREE “
「渋沢栄一、パリ万国博覧会へ行く」図録より

 

1867年のパリ万国博覧会は、日本が初めて公式参加した万博でした。

日本からは、

  • 幕府
  • 薩摩藩
  • 佐賀藩
  • 商人の清水卯三郎

が出品しました。

幕府は、

  • 和紙
  • 書籍
  • 錦絵
  • 絹織物
  • 象牙細工
  • 青銅器
  • 磁器
  • 漆器
  • 武具
  • 日本刀
  • 昆虫標本

などを出品しました。

薩摩藩は琉球・薩摩特産物を、佐賀藩は磁器などを出品しました。

会場では、好評を得ました。

 

清水卯三郎出店の茶店

1867年のパリ万国博覧会05パリ万博の日本茶店
” THE ILLUSTRATED LONDON NEWS ” 1867年11月16日
「渋沢栄一、パリ万国博覧会へ行く」図録より

 

清水卯三郎は、

  • 陶器
  • 漆器
  • 衣類
  • 武器

などを出品しました。

パリ万国博覧会のメインパビリオンである楕円形の建物の周りには、庭園が配されていました。

そして各国がそれぞれ、独自のパビリオンや売店を出すことができました。

日本はここに日本庭園を設置して、商人の清水卯三郎が茶店を出店して大評判となりました。

茶店は檜造りの六畳間で、トイレも備えていました。

土間では、お茶や味醂(みりん)酒を提供しました。

座敷では、

  • かね(賀袮)
  • すみ(須美)
  • さと(佐登)

という3人の女性が優雅な姿で来場者を魅了しました。

 

褒賞授与式

1867年のパリ万国博覧会06褒賞授与式会場
” THE ILLUSTRATED LONDON NEWS ” 1867年7月13日
「渋沢栄一、パリ万国博覧会へ行く」図録より

 

1867年7月1日に、万博の褒賞授与式が挙行されました。

褒賞授与式では、ナポレオン3世の演説が行われました。

日本の出品物の評判は、とても良かったようです。

鑑定員の品評でも、

  • イギリス
  • アメリカ
  • プロイセン

などと同様に最高の賞が授与されました。

 

まとめ

1867年のパリ万国博覧会07褒賞を授与するナポレオン3世
” THE ILLUSTRATED LONDON NEWS ” 1867年7月13日
「渋沢栄一、パリ万国博覧会へ行く」図録より

 

ジャポニスムについて見ていると、1867年のパリ万国博覧会が出てきます。

1854年に日本が開国して、ヨーロッパで日本への関心が急速に高まりました。

1860年ごろになると、日本の品を売る店がパリやロンドンなどに現れました。

そして開催されたパリ万国博覧会は、ジャポニスムの流行を加速させたように思います。

日本の出品物を見ていると、ジャポニスムで流行った品を想像することができます。

 

参考文献

  • 「渋沢栄一、パリ万国博覧会へ行く」図録