紙布(しふ) 桜井貞子作品展

紙の博物館で、紙布(しふ)という織物の展覧会がありました。
めずらしい展覧会なので、飛鳥山公園内にある紙の博物館に行ってきました。

 

紙布 桜井貞子作品展

紙布 桜井貞子 紙の博物館02桜井貞子 紙布の着物 1998年ころ
「紙布 桜井貞子作品展」フライヤーより

 

紙布 桜井貞子作品展

  • 開催期間:2017年3月18日(土)-2017年6月4日(日)
  • 開館時間:10:00-17:00
         (入館は16:30まで)
  • 休館日 :月曜日、3/21(火)
         (3/20、4/3は開館)
  • 入館料 :大人  300円(240円)
         小中高 100円(80円)
         *( )内は、20名以上の団体料金
  • 開催会場:紙の博物館
         東京都北区王子1-1-3
         JR京浜東北線「王子駅(南口)」より徒歩5分
         東京メトロ南北線「西ヶ原駅」より徒歩7分
         都電荒川線「飛鳥山駅」より徒歩3分
         都営バス(王40甲・王55・草64系統)「飛鳥山バス停」より徒歩4分
         北区コミュニティバス「飛鳥山公園バス停」より徒歩2分
  • 会期中展示替えがあります
    前期  :3月18日(土)-4月30日(日)
    後期  :5月  2日(火)-6月  4日(日)

 

紙布(しふ)とは

紙布 桜井貞子 紙の博物館03紙糸と製作中の紙布
「紙布 桜井貞子作品展」フライヤーより

 

紙布は細く切った和紙を撚り(より)、紙糸にして織った布です。

紙布(しふ)の種類は、次のように分類できます。

  1. 諸紙布(もろじふ)
    経(たて)糸と緯(よこ)糸ともに紙糸を用いて織った布
  2. 絹紙糸
    経(たて)糸に絹糸、緯(よこ)糸に紙紙を用いて織った布
  3. 綿紙糸
    経糸に綿糸、緯糸に紙糸を用いて織った布
  4. 麻紙布
    経糸に麻糸、緯糸に紙糸を用いて織った布

 

白石紙布の歴史

紙布
「紙布 桜井貞子作品展」フライヤーより

 

江戸時代には山陰地方や東北地方など、木綿が貴重品だった地域で多く生産されました。

とくに宮城県白石の紙布は、名産品として知られました。

白石紙布は、仙台藩の白石城主であった片倉家によって奨励されました。

白石の紙布つくりは、家中の武家の手職となりました。

江戸時代の中期には、幕府や京都の公家たちにも進上されるようになりました。

紙布には、

  1. 軽い
  2. 肌触りがよい
  3. 丈夫
  4. 洗濯することができる

という優れた特徴があります。

この優れた特性を生かし、武士や庶民の夏着や野良着などにも用いられました。

 

桜井貞子

紙布 桜井貞子 紙の博物館04桜井貞子
撮影:タカオカ邦彦
「紙布 桜井貞子作品展」フライヤーより

 

桜井貞子は、今年で米寿(88歳)を迎えます。

1929年生まれでしょうか。

桜井貞子は、48歳のころ白石紙布と出会いました。

その美しさと優れた技術に魅せられて、その制作に取り組みました。

桜井貞子は、和紙にもこだわり試行錯誤を重ねて、白石紙布の制作に取り組んできました。

展覧会場には、2007年に制作された桜井貞子のインタビューが上映されていました。

このインタビューで桜井貞子は、
「紙布作りは、和紙が一番大事。」
と言っていました。

さらに、
「1年はねかせた和紙を使いたい。」
と言っていました。

桜井貞子が作る紙布には、西の内の和紙(菊池正氣作)が使われています。

またこんな話もありました。
「夏のシャツを作って毎日着て、4年間洗濯したものを持って行きました。」

紙布は、とても丈夫です。

 

展覧会の様子

紙布 桜井貞子 紙の博物館06諸紙布(もろじふ)の帯
「紙布 桜井貞子作品展」フライヤーより

 

展覧会には紙布で作られた、

  1. 着物
  2. 作務衣

などが展示してありました。

見た目が、とても涼しそうでした。

夏用の半袖シャツや、太いパンツを作ったら快適な服ができそうです。

「紙布 桜井貞子作品展」を見て、要望が2点ありました。

  1. 実際に、さわることができる紙布が置いてあったらよかった
  2. 展覧会の図録があったらよかった

「紙布 桜井貞子作品展」と常設展示と、とても面白い紙の博物館でした。

飛鳥山公園内には、

  1. 紙の博物館
    「紙布 桜井貞子作品展」
  2. 北区飛鳥山博物館
    浮世絵の愉しみ
  3. 渋沢史料館
    渋沢栄一、パリ万国博覧会へ行く

という3つの博物館がありました。

3館共通券が720円だったので、私は全てを見ました。
(北区飛鳥山博物館「浮世絵の愉しみ」のみの観覧は無料です。)

他の2館については、後日報告したいと思います。

 

まとめ

紙布 桜井貞子 紙の博物館07諸紙布(もろじふ)の帯
「紙布 桜井貞子作品展」フライヤーより

 

私が装苑賞に応募していたころ、布を自分で作ることが流行っていました。

私が装苑賞佳作1位を受賞したときの他の作品は、

  • 装苑賞の作品
    新聞紙でこよりを作って、ドレスにした作品
  • 佳作2位の作品
    レインコートに使うナイロンをアイロンでとかしたコート
  • 細野久賞の作品
    綿オーガンジーをひも状にカットし、織り込んだドレス

でした。

私は日暮里で買った、トナカイが入ったツイードを使いました。

学生が行う素材の開発には新しさを感じなかったので、私はやりませんでした。

素材は昔の人が必要に迫られて、いろいろな布を作っています。

いろいろな展覧会を見て、昔の人が既にやったことを確認して、新しいことに挑戦することが必要です。