ボディの腕を作る 原型シリーズ4

腕のないボディで立体裁断をしようとしましたが、うまくいきませんでした。
そんなわけで、数年ぶりに腕を作ってみました。

 

ボディの腕

小池千枝先生 文化式原型23ランバンのアトリエ
M2M 「THE DAY BEFORE LANVIN」より

 

上の写真は、ランバンのアトリエの様子です。

M2Mのコンテンツ、「THE DAY BEFORE LANVIN」からの写真です。

ヌードボディに、腕が付いています。

小池千枝先生の「新・立体裁断」(ISBN4-579-10011-5)を見ながら、腕を作ります。

 

腕を作る

小池千枝先生 文化式原型27腕の作図
「新・立体裁断」より

 

初めに、腕の作図をします。

  1. 外腕
  2. 内腕
  3. 腕つけ根側当て布
  4. 手首側当て布

を作図します。

 

シーチングを粗裁ち

小池千枝先生 文化式原型25シーチングに糸を入れたところ

 

各パーツを裁断する前に、シーチングを粗裁ちします。

次に基準になる線に、目立つ色の糸を入れます。

糸の入れ方は、

  1. シーチングの経(たて)糸、緯(よこ)糸を1本か2本抜く
  2. 糸を抜いた部分に、目立つ色の糸を入れる
  3. 最後に、ドライアイロンで布目を正しく通す

 

裁断する

小池千枝先生 文化式原型26裁断した各パーツ

 

各パーツを、裁断します。

縫い代幅は、

  • 腕山 :2.0cm
  • 手首 :1.5cm
  • 腕脇 :0.7cm
  • 当て布:2.0cm

です。

綿を包む布の作図の仕方は、以下に説明します。

 

綿を包む布

小池千枝先生 文化式原型27綿を包む布の作図

 

綿を包む布は、外腕と内腕を1枚にまとめます。

上の作図を元に、腕下線の前と後ろが同じ線になるように作図しました。

裁断した「綿を包む布」の形を、参考にしてください。

縫い代は、

  • 腕山:2.0cm
  • 腕脇:2.0cm
  • 手首:4.0cm以上

つけました。

布を包む布は、バイアス地に裁断します。

 

外腕のくせとり

小池千枝先生 文化式原型28くせ取りをした外腕

 

外腕の内側に、くせ取りをします。

肘の下側を、アイロンで伸ばします。

外腕の内側を、2cmくらい折り曲げてみます。

きれいなカーブに折れれば、くせ取りはできています。

 

縫製

小池千枝先生 文化式原型29縫製をした各パーツ

 

縫製をしていきます。

腕を縫います。

  1. 外腕と内腕の基準線を合わせて、ピンで止め合わせる
  2. 外腕と内腕の内側の縫い代を合わせて、ピンを打つ
  3. 同様に外側も合わせて、ピンを打つ
    (外腕の肘線を中心に、上下8cmくらいのところをいせる)
  4. 縫製後、縫い代を割る
  5. 手首の縫い代は、出来上がりに折る

当て布を始末します。

  1. 縫い代をぐし縫いする
  2. 中に厚紙を入れ、縮める
  3. 縫い代をしっかり止める

綿を包む布を作ります。

  1. 綿を包む布の上に、綿を置く
    (手首は厚く、肘はやや厚く、腕山は段差をつける)
  2. 綿を腕の形に整える
  3. 布で包み、しつけ糸で止める
  4. 形を整える

 

腕を組み立てる

小池千枝先生 文化式原型30組み立てた腕をつけたボディ

 

腕を組み立てます。

  1. 腕の中に、綿布を入れる
  2. 綿が形よく入っているか確認
  3. 糸印が曲がっていないか確認
  4. 手首に出ている綿布は4cmほど残してカット
  5. 綿布で綿が出ないように包む
  6. 手首側当て布を、腕に細かくかがり合わせる
  7. 腕つけ根回りをぐし縫いする
  8. 腕つけ根側当て布の下半分を、腕にかがり合わせる
  9. ここまで組み立てた腕を、ボディにピンで止める
    (上の写真)

 

腕山の処理

小池千枝先生 文化式原型31腕山を処理しているところ

 

腕山の処理をします。

なだらかな肩先を作るために、

  1. 綿を腕の中に押し込みながら、縫い代を強めに肩方向に引き上げる
  2. 糸印が曲がらないように注意する
  3. 前肩はやや張りぎみにギャザーを調整
  4. 後ろ肩はなだらかにギャザーを調整 
  5. ピンで固定する

 

腕山にテープをつける

小池千枝先生 文化式原型32腕山にテープをつけたところ

 

腕山に、テープをつけます。

テープは、2.0cm幅の杉綾を使いました。

  1. 腕山にテープをピンで止める
    (綿を包む布までピンで止める)
  2. 腕をボディからはずす
  3. テープを腕山にまつる
  4. テープからはみ出す布をカット
  5. テープを折り返して、腕山の縫い代とかがる
  6. 腕つけ根側当て布の上側を、まつる

 

前から見た腕

小池千枝先生 文化式原型33前から見た腕

 

腕を作る工程で大変だったのは、腕山の処理です。

この部分だけでも、縫う箇所がたくさんあります。

全て手縫いなので、時間がかかりました。

腕山の上側の縫い代は、テープの中に入れます。
テープは二重になっているので、テープの使用量は出来上がりの長さの2倍+縫い代分が必要です。

 

脇から見た腕

小池千枝先生 文化式原型34脇から見た腕

 

腕の作図は簡単ですが、縫製は難しいです。

  • くせ取り
  • いせ
  • ギャザー

などのテクニックを使いながら、縫製します。

手首も腕側をいせながら、当て布とかがりました。

 

後ろから見た腕

小池千枝先生 文化式原型35後ろから見た腕

 

手の感覚を頼りにまとめ上げるので、慣れが必要です。

寸法が合わなくてもあまり気にせず、感覚的に縫っていくことが必要でした。

私は厚い紙で当て布の芯を作りましたが、きれいにカットできませんでした。
カットしやすい厚さの紙で、芯を作ればよかったです。

腕が完成したので、立体裁断に進もうと思います。

原型シリーズ5につづく・・・