イラストに見る1920年代のファッション 2

以前、小池千枝先生が監修したイラストを紹介しました。
残りのイラストを、2回に分けて紹介します。

 

新しい女性像

小池千枝先生 1920年代のファッションイラスト09イラストNo.1 Geujou
「イラストに見る1920年代のファッション」より

 

今回は、小池千枝先生の解説を引用します。

そのころ、女性のスポーツにテニスがありました。
カーディガンをはおったところは、なんともしゃれています。
プレーは白いアンダーブラウスと翻(ひるがえ)る長いスカートで。
それは爽快感とお色気を共存した、新しい当時の女性像を匂わせたことでしょう。
昨今のスポーツは厳しい勝敗の競い合いだけなので、このころの優雅なスポーツスタイルが懐かしくなります。

 

着やすいスタイル

小池千枝先生 1920年代のファッションイラスト10イラストNo.3 Geujou
「イラストに見る1920年代のファッション」より

 

なぜかこのころはウエストラインをはっきり打ち出さず、いわゆるローウエストで着やすいスタイルが主流でした。
大ぶりなオフネックカラーは、まさに1988〜89年今日のディテールと共通です。
地味なプリントにネクタイの白と黒の二色も面白いアクセントです。

1920年代にはシャネルが、女性を硬いコルセットから解放し、その着やすい服の流行は燎原(りょうげん)の火のように広がりました。
着やすいというデザインポリシーは不滅でしょう。

1989年のスタイルは、「ヨウジヤマモト 1989年春夏 カタログ」を見てください。

小池千枝先生が指摘する、1920年代と1988〜89年の共通点が見られます。

 

細長いタイ

小池千枝先生 1920年代のファッションイラスト11イラストNo.4 Geujou
「イラストに見る1920年代のファッション」より

 

いくらかシェープしたウエストが感じられますが、アクセントはヒップライン・ダブルポケット
カラーもダブルカラーでオフライン。
細長いタイも面白い。
今でも、このままのスタイルで、楽しみたいものです。

 

ショートヘアと深い帽子

小池千枝先生 1920年代のファッションイラスト12イラストNo.5 Geujou
「イラストに見る1920年代のファッション」より

 

全体にスリムなシルエットですが、裾のフレアに着やすさが見られます。
ヒップボーンに位置するトリミングはボーサッシュとも呼べるでしょう。
なんともいえない女性らしさを感じます。
また衿もとがケープカラーとボーというのも気取らない愛らしさがあります。

モデルのショートヘアと深い帽子も、大正末期から昭和にかけてのファッションです。

女性が髪を切りボリュームがなくなったことにより、クローシュと呼ばれるクラウンが深い帽子が登場しました。

 

タウンドレス

小池千枝先生 1920年代のファッションイラスト13イラストNo.7 Geujou
「イラストに見る1920年代のファッション」より

 

タウンドレスにこんなスタイルを。
白いカラーは、二本のかがりをあしらっているのでしょう。
厚い布で三枚のカラーが面白い。
裾にも白をあしらって裾幅を広くし、歩きやすさを演出しています。

 

細いプリーツのアクセント

小池千枝先生 1920年代のファッションイラスト14イラストNo.9 Geujou
「イラストに見る1920年代のファッション」より

 

ボーダープリントで、細いプリーツのアクセントづけ。
片サイドは、スリットを高めに。
髪はストールで軽やかにまとめています。

  • イラストに見る1920年代のファッション
    文化服装学院
    監修:小池千枝

 

1920年代のファッションは、以下も参考にしてください。