世界の民俗人形 小池千枝コレクション

「世界の民俗人形 小池千枝コレクション」。
この本を私は、小池千枝先生にいただきました。 

 

世界の民俗人形 小池千枝コレクション

小池千枝先生 民族人形04スペインの人形
「世界の民俗人形 小池千枝コレクション」より

 

世界の民俗人形 小池千枝コレクション

  • 発行日     :平成5年4月10日
  • 編集・発行人  :小池千枝
  • 発行所     :小池千枝人形ギャラリー
  • 編集協力    :文化学園ファッション情報センター
  • 写真撮影    :狩野弘
  • 装丁・レイアウト:間篠秀行
  • 非売品

 

まえがき

小池千枝先生 民族人形05エジプトの人形
「世界の民俗人形 小池千枝コレクション」より

 

「世界の民俗人形 小池千枝コレクション」のまえがきに、小池千枝先生の貴重な体験談が書いてあります。

以下に、引用いたします。

1954年1月1日のこと、神戸から日本郵船の貨客船秋田丸で、私はヨーロッパに向かった。

途中港々で民俗衣装を見かけ、文化の違いをしみじみ感じた。
どの国の人々も衣装には特別な美しさを求めている。
アラビアの南端アデンでは、女は無彩色、男はカラフルの逆転を見た。

紅海を経て、スエズで船を降り、車でカイロに向けて走った。
行けども行けども乾いた道で、大変な渇きを覚えた。
カイロの路傍でたまたま出会ったのが、右ページ(上の写真)の人形。
水売りの男性。
縞のシャツ、皮の水袋、鈴を鳴らして客を集めるのであろうか。
この人形が私のコレクションのはじまりである。

しかしこの時は最初の外国への貧しい旅だったので、ひとつしか買い求めなかった。
それから20年ほどたった1975年、共産圏を旅した。
ハンガリーのある村で人形作りの女性に出会い、その人形の愛らしさと手作りの美しさに惹かれ、本気になってコレクションをしようと思い立った。
旅の間に間に集めだして、小さなものを含めると、もう1000体近くになるだろうか。

一つ一つを手に取ってみると、それぞれにその国の文化や歴史、感性がしのばれる。
その中でも赤ちゃんを抱く人形から、母親のたくましさや優しさが、特に強く感じられる。

また、人形の衣装の色彩や形がファッションの原点であることに気づく。
ケンゾーサンローランたちのいかに多くのデザイナーが民俗衣装に心惹かれたことかと思う。

学生たちもそれなりに人形に興味を示す人が多く、思いきって写真集にすることにした。

制作年月日や場所もあいまいで、説明不足ではあるが、想像しながら眺めてください。

この人形たちから、モノを作る喜びと楽しみを味わい、また人形を愛するこの地球上の子供たちへ、暖かな思いやりを示してくださるなら、この上もなくうれしく思う。

「世界の民俗人形 小池千枝コレクション」P2より引用

 

私と民俗人形

小池千枝先生 民族人形02旧ソ連 エストニアの人形
「世界の民俗人形 小池千枝コレクション」より

 

私には、人形に対する興味がありません。

そして、民俗衣装への興味もありません。

私が服のデザインに色を使わないことと、関係がありそうです。

20数年前、「小池千枝先生が、世界の民俗人形をコレクションしている」と初めて聞いたとき、私は意外に思いました。

改めて本を手に取り、写真を眺めてみました。

民俗人形のコレクションは、とても面白いです。

人形の服も良くできているし、民族の誇りのようなものを感じました。

 

人形に興味がなかった理由

小池千枝先生 民族人形03ノルウェーの人形
「世界の民俗人形 小池千枝コレクション」より

 

私が人形に興味を持てなかった理由は、人形が怖いからです。

ホラー映画に人形が出てきて、そのポスターなどを見るととても怖いわけです。

映画「チャーリーとチョコレート工場」で、人形が燃えるシーンがあります。

映像は怖いのですが、音楽は能天気です。

怖さは、微塵もありません。

逆に、とても笑えます。

私は、「チャリーとチョコレート工場」の人形が燃えるシーンで大笑いしてしまいます。

「チャリーとチョコレート工場」のおかげで、私の人形に対する恐怖心が薄れました。

 

私が好きな人形

小池千枝先生 民族人形01旧チェコスロバキアの人形
「世界の民俗人形 小池千枝コレクション」より

 

「世界の民俗人形」の中で私が一番気に入った人形は、「旧チェコスロバキアの人形」(上の写真)です。

リアルでなかったり表情が豊かでない方が、私にとってはいいのです。

旧チェコスロバキアの人形は、トウモロコシの皮で作ってあり、素朴で大変良いです。

この人形は、顔も目を点で表しただけです。

私がデザインする服と、共通点がありそうです。

 

小池千枝先生の民族人形のコレクションは、以下も参考にしてください。