新・立体裁断 小池千枝著

新・立体裁断という本があります。
文化服装学院の同級生は、この本の実習を全て行いました。 

 

新・立体裁断

小池千枝先生 新・立体裁断02新・立体裁断の表紙

 

  • 新・立体裁断
    発行 :1984年2月20日 第1刷
    著者 :小池千枝
    発行所:文化出版局
    ISBN4-579-10011-5

新・立体裁断の「はじめに」を、引用します。

アパレル産業の発展は、多品種で多様な生産を要求する。
商品には多量で生産スピードの高いものもあれば、質のよさと感性の高さをねらったものなど、いろいろある。
いずれの分野でも、そこにおけるクリエーターは鋭敏な感性が要求される。
デザイナーやカッターたちは、常に、時代時代のファッション美を理解し、あらゆるアートとの連係を感じとり、真の造形美を認識するよう心がけねばならない。
また、服を着るのは人間であることから、その心理的要因、社会的役割なども考慮する必要がある。
クリエーターたちは、デッサン、クロッキーをするようにドレーピングをくり返し行って基本的な原理を知ることができ、その表現に広い視野に立った質の高さを見せることができるはずである。

本書では、以上の視点から、ドレーピングの基本原理と作例をできるだけ多く紹介してみた。
いずれもすぐ親しめるものばかりなので、むずかしいという観念をとり去って、まずは実習をしてみていただきたい。

この「立体裁断」の第1版が1962年に出版されてから、多くのファッションに携わる方々に、その創造活動の一つの手がかりとして活用していただき、今に至っていることは感謝にたえない。
今日、わが国では、立体、平面いずれの操作からも、優れた造形能力をもつデザイナーや技術者が数多く輩出し、いまや日本の服飾技術、あるいは生産能力は世界に冠たるものとなった。
長年、これらの分野の教育にあたってきたもののひとりとして、これに勝る喜びはないのである。
このたびの新版にあたって、立体裁断が、ファッションをリードするクリエーターにとっては必修のものであるとの感を強くして、加筆した。
お役に立てば幸いである。

1983年10月   小池千枝

 

「新・立体裁断」私の使い方

小池千枝先生 新・立体裁断03新・立体裁断より

 

文化服装学院の同級生は、「新・立体裁断」を見ながら何度も立体裁断をしました。

反復練習したと、教えてくれました。

私は、「新・立体裁断」をほとんどそのままでは使っていません。

私は時間があるときに、写真を眺めていました。

なぜそのまま使わなかったかというと、私がデザインした服は載っていなかったからです。

私は、他人がデザインした服を作りたくなかったのです。

私がデザインした服を立体裁断するとき、私はこの本をパラパラめくり、立体裁断を始めました。

ある程度形ができると、また「新・立体裁断」を広げて写真を眺めます。

このようなことを繰り返して、立体裁断を行いました。

小池千枝先生の「はじめに」を引用すれば、
「創作活動の一つの手がかり」
として、活用させていただきました。

 

ピンの打ち方

小池千枝先生 新・立体裁断04新・立体裁断より

 

ピンの打ち方を、復習します。

  • つまみピン
    布と布をつまみ合わせて打つピン。
    布をボディにぴったりフィットさせたいところに打つ。
    ピンの位置が出来上がり位置になる。
  • 折伏せピン
    一方の布を折り、もう一方の布に重ねて打つピン。
    出来上がり線が表面に見えるので、その出来上がり線が妥当な位置か否かを確認する場合とか、ピンのまま試着するときに打つ。
    折り山が出来上がり位置になる。
  • 重ねピン
    2枚の布を折らずに重ね、重なっている部分に打つピン。
    重ね合わせた布どうしがなめらかに連係しているか否かをみるとき、また、フレアスカートのはぎ目(はぎ目が平らなので、はぎ目のためにシルエットが変形されることがないから)などに打つ。
    出来上がり線は重なっている部分のどこにでも決めることができる。
  • くけピン
    1枚の布の折り山からピンを入れ、向こうの布をすくってまた折り山にピンを出すもので、ちょうどくけるように打つ。
    裏側にも出来上がり位置が示されて便利。
    袖つけに打つ。
    折り山が出来上がり位置。

 

まとめ

小池千枝先生 新・立体裁断05新・立体裁断より

 

久しぶりに、「新・立体裁断」を手に取りました。

すごく勉強になりました。

長年服を作っていると、いつの間にか使わなくなるテクニックがあります。

そんなとき、「新・立体裁断」のような本を手にとってみます。

使わなくなってしまったテクニックの意味や、有効性など再発見します。

再発見したテクニックを、改めて使ってみます。

すると表現が豊かになったり、作業効率が上がることがあります。

「新・立体裁断」はずっと私の手元にあり、私を新しい境地に導いてくれる教科書です。

立体裁断とボディ 小池千枝先生」を読む

 

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