ファッションデザイナー ジャンヌ・パキャン

19世紀末から20世紀初頭にかけて、活躍したファッションデザイナー。
今回は女性のファッションデザイナー、ジャンヌ・パキャンを取り上げます。

 

ジャンヌ・パキャン

ジャンヌ・パキャン02デイ・ドレス ジャンヌ・パキャン 1903年
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より
ISBN978-3-8365-5719-1

 

  • デイ・ドレス
    ジャンヌ・パキャン

    1903年
    黒の絹シフォンとベルベット
    ツーピース・ドレス
    大きな衿にはネット・レースに黒のベルベットと刺繍で葡萄のモチーフの装飾
    スカートにも同じ葡萄の装飾
    垂れ下がった葡萄の房の装飾が、流れるようなドレスのラインと呼応している

ジャンヌ・パキャン(Jeanne Paquin)

  • 1869年 フランスのサン=ドニに生まれる
  • 1891年 結婚後、パリのラ・ペ通り3番地にあった自宅に店を開く
  • 1896年 ロンドンのドーヴァー・ストリート39番地に支店を開設
  • 1900年 パリ万博の服飾部門総監督
  • 1912年 ニューヨーク5番地398に毛皮の店を構える
  • 1913年 レジオン・ドヌール勲章を受章
  • 1917年 パリ・クチュール組合の組合長
        (1919年まで)
  • 1920年 引退
  • 1936年 死去

 

ジャンヌ・パキャンのビジネスの手腕

ジャンヌ・パキャン03イブニング・ドレス ジャンヌ・パキャン 1904年
「ファッションの世紀」より
ISBN4-582-62034-5

 

  • イブニング・ドレス
    ジャンヌ・パキャン

    1904年
    S字型
    コルセットで胸と腰を前後に突き出し、
    ウエストを極端に締めた
    体を人工的に形付けた

ジャンヌ・パキャンは、ビジネスに長けていました。

ジャンヌ・パキャンは、

  1. ロンドンなど、世界各地に支店を開設
  2. ランジェリー部門を設立
  3. 大規模な毛皮部門を設立

などビジネスを拡大して成功を収めました。

また1900年には、パリ万博の服飾部門総監督を務めました。

ジャンヌ・パキャンは服作りだけでなく、多方面で手腕を発揮しました。

 

ジャンヌ・パキャンの豪華でロマンティックな作風

ジャンヌ・パキャン04イブニング・ドレス ジャンヌ・パキャン 1911年冬
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より

 

  • イブニング・ドレス
    ジャンヌ・パキャン

    1911年冬
    オフ・ホワイトの絹ジャカード
    花柄模様
    ツーピース・ドレス
    ベルト部分はビーズ刺繍、スカラベを象った焼き物の装飾
    エジプト風のスカラベの装飾を配したベルト
    アシメトリーなスカートのデザインが特徴的

ジャンヌ・パキャンは、

  1. 豪華
  2. ロマンティック
  3. 上質な仕立て

で社交界の女性や女優の人気を得ました。

掲載した写真の、説明文を見てください。

ジャンヌ・パキャンの、豪華でロマンティックな作風がよく表れています。

 

まとめ

イブニング・コート ジャンヌ・パキャン 1912年夏
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より

 

  • イブニング・コート
    ジャンヌ・パキャン

    1912年夏
    ブルーの絹シャルミューズと黒の絹シフォン
    後ろ身頃に日本風の花と水紋の刺繍
    一枚の布によるシンプルな裁断で作られたショール風のコート
    中央に入った切り込みと衿ぐりの黒の絹シフォンの装飾が、羽織る時に抜き衣紋風の衿を作る
    美しさと着心地の両立を求めたデザイナー、ジャンヌ・パキャンらしい一品

ジャンヌ・パキャンはレオン・バクストと協力して、舞台衣装もつくっています。

ビジネスにも長け、豪華でロマンティックな作風で、社交界の女性や女優に人気がありました。

マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」の中に、有名デザイナーとしてジャンヌ・パキャンの名前がしばしば登場します。

女性のファッションデザイナーに、ビジネスと服作りのバランスを取るのがうまい人が多い気がします。

ジャンヌ・パキャンは、そんな女性のファッションデザイナーの先駆けでした。