ジャック・ドゥーセ

19世紀末から20世紀初頭に活躍したファッションデザイナーのことは、知らないことが多いです。
今回は、ジャック・ドゥーセについて調べてみます。

 

ジャック・ドゥーセ

ジャポニスム04 ジャック・ドゥーセデイ・ドレス ジャック・ドゥーセ 1897年
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より
ISBN978-3-8365-5719-1

 

  • デイ・ドレス
    ジャック・ドゥーセ

    1897年
    グレイのウール・ツイルのツーピース・ドレス
    肩と袖と裾に、ベルベットのアヤメ、サテンの葉と茎の飾り
    衿ぐりにシルク・シフォン
    裾にシルク・サテン
    アヤメ文様のエナメルのバックル

ジャック・ドゥーセ(Jacques Doucet)

  • 1853年 フランスのパリに生まれる(2月19日)
  • 1875年 メゾンを開設
  • 1898年 ポール・ポワレがメゾンに入る
  • 1900年 ポール・ポワレが兵役のためメゾンを辞める
  • 1906年 マドレーヌ・ヴィオネがメゾンに入る
  • 1907年 マドレーヌ・ヴィオネがコルセットをはずし、
         サンダルをはかせたコレクションを発表
  • 1912年 マドレーヌ・ヴィオネ独立
  • 1925年 引退
  • 1929年 死去(10月30日)

ジャック・ドゥーセは、ベル・エポック期を代表するファッションデザイナーです。

(ベル・エポック期:19世紀末から第一次世界大戦「1914年」が勃発するまでの、パリが繁栄した華やかな時代)

ジャック・ドゥーセは、

  • 各国王室の女性
  • 女優サラ・ベルナール
  • 女優レジャーヌ

などパリ社交界の花形だった女性達から圧倒的な支持を得ました。

 

ポール・ポワレとマドレーヌ・ヴィオネ

ジャック・ドゥーセ02イブニング・ドレス ジャック・ドゥーセ 1903年
「FASHION A History from the 18th to the 20th Century」より

 

  • イブニング・ドレス
    ジャック・ドゥーセ
    1903年
    黒い絹レースにビーズ刺繍とベルベットの装飾

    袖は絹シフォンに絹レースのはめ込み
    金色のグログラン・リボンのベルト付き

ジャック・ドゥーセのメゾンでは、

  • ポール・ポワレ
  • マドレーヌ・ヴィオネ

が働いたことがあります。

ジャック・ドゥーセは、ポール・ポワレの描いた絵を気に入りました。

ポール・ポワレはこのことをきっかけとして、高級服飾の世界へと飛び込んでいきました。

ジャック・ドゥーセはポール・ポワレに期待して、クチュリエの心得を教えこみました。

一方マドレーヌ・ヴィオネはジャック・ドゥーセのメゾンに在籍していた1907年、コルセットをはずし素足に サンダルをはかせたコレクションを発表しました。

またジャック・ドゥーセは美術に対する造詣が深く、ジャポニスムにも敏感でした。

その後独立したポール・ポワレとマドレーヌ・ヴィオネに、ジャポニスムの影響が見られるのも当然のことかもしれません。 

ポール・ポワレとマドレーヌ・ヴィオネに見られるジャポニスムの影響は、「ジャポニスムがパリモードに与えた影響」を参照してください。

 

まとめ

ジャック・ドゥーセ03イブニング・ドレス ジャック・ドゥーセ 1910年ころ
「文化学園服飾博物館コレクション ヨーロピアン・モード」より

 

  • イブニング・ドレス
    ジャック・ドゥーセ
    1910年ころ
    刺繍された文様や袖の形に
    オリエンタリスムの影響がみられる

ジャック・ドゥーセは印象派の画家からインスピレーションを受け、芸術的なコレクションを展開しました。

ジャック・ドゥーセは印象派絵画の他にも、

  • 18世紀の建築
  • 装飾
  • プリント柄
  • 彫刻

などさまざまな要素にインスピレーションを受けました。

ジャック・ドゥーセは、繊細なレースや淡い色調のサテンを使ったドレスを得意としました。

そして、気品とゴージャスなデザインを好んで発表しました。

ジャック・ドゥーセは、素材の良さと作品の質の良さから「クチュールの魔術師」と評されました。

ジャック・ドゥーセは、

の時代に活躍したファッションデザイナーです。

ジャック・ドゥーセは、アール・ヌーヴォー・スタイルの服を見ても「これぞ、アール・ヌーヴォー・スタイル!」という服を作っています。

このように見ると、ジャック・ドゥーセはコンサバティブなファッションデザイナーのようです。

しかしジャック・ドゥーセのメゾンにいた、ポール・ポワレやマドレーヌ・ヴィオネがジャポニスムの影響を発展させます。

特にマドレーヌ・ヴィオネは、20世紀の服装の基礎をつくっていきます。

ジャック・ドゥーセは、19世紀から20世紀を結んだ重要なファッションデザイナーでした。

 

ジャック・ドゥーセについては、以下も参考にしてください。