イサム・ノグチの「あかり」

最近のインテリア雑誌を読んでいて、照明にイサム・ノグチの「あかり」を使っている、ファッション業界の人が多いことに気付きました。

そういう私の家にも、あかりの「1N」と「70EN」という2つの製品があります。

 

イサム・ノグチ

イサム・ノグチ AKARI04イサム・ノグチ
「あかり」に付属しているカードより

 

イサム・ノグチ(Isamu Noguchi)

肖像彫刻、舞台美術をへて、環境彫刻やランドスケープ・デザインまで幅広く活動

  • 1904年 ロサンゼルスに生まれる(11月17日)
  • 1907年 母と日本に移住
  • 1918年 アメリカの学校に送られる
  • 1924年 ニューヨークのレオナルド・ダ・ヴィンチ美術学校の彫刻のクラスで学ぶ
  • 1927年 藤田嗣治の世話でモンパルナスにアトリエを構える
  • 1935年 マーサ・グラハムの舞踏団のために、初めて舞台装置を製作
  • 1942年 ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジに、アトリエを構える
  • 1947年 ハーマンミラー社から「コーヒーテーブル」発表
  • 1950年 来日、銀座三越で個展を開く
  • 1951年 「あかり」シリーズのデザインを開始
  • 1952年 北鎌倉の北大路魯山人のもとに新居を構える
         最初の「あかり」が日本で発売される
  • 1958年 パリのユネスコ本部の庭園が完成
  • 1961年 ニューヨークのロング・アイランド・シティに、アトリエを構える
  • 1968年 ニューヨークのホイットニー美術館で回顧展を開催
         自伝「イサム・ノグチ ある彫刻家の世界」出版
  • 1969年 香川県牟礼に制作場「マル」完成
  • 1980年 マイアミの「ベイ・フロント・パーク」
         コスタ・メサの「カルフォルニア・シナリオ」
         設計・製作を開始
  • 1983年 建築家の谷口吉生の設計で山形県酒田市に「土門拳記念館庭園」が完成
         中庭の彫刻および水庭をデザイン
  • 1984年 コロンビア大学より名誉博士号を授与される
  • 1987年 ロナルド・レーガン大統領から、国民芸術勲章を受ける
  • 1988年 勲三等瑞宝章を受章
         高松空港にモニュメント「タイム・アンド・スペース」
         札幌市郊外「モエレ沼公園」
         マスター・プランに着手
         ニューヨークで死去(12月30日)

 

 あかり

イサム・ノグチ AKARI01あかり 「70EN」 オゼキ イサム・ノグチ

 

あかりは、岐阜県にあるオゼキというメーカーが作っています。

1951年に平和記念公園の仕事で広島市に向かう途中、イサム・ノグチが岐阜市に立ち寄ったのがきっかけです。

イサム・ノグチは1951年にデザインを始めて、以来200種類近くものあかりを作りました。

あかりの材料は、

  1. 和紙
  2. 竹ひご
  3. 金属

ときわめてシンプルです。

あかりはロウソクではなく電球を入れて、伝統工芸に現代性をもたらしました。

「あかり」は和テイストのインテリアだけではなく、いろいろなインテリアに似合います。

 

「あかり」がいろいろなインテリアに合う理由

イサム・ノグチ AKARI02あかり 「1N」 オゼキ イサム・ノグチ

 

写真ではマリメッコのファブリックと、あかりの「1N」を合わせています。 

「あかり」がいろいろなインテリアに合う理由は、イサム・ノグチ本人の言葉で説明できます。

あかりに付属していたカードから、以下に引用してみます。

僕は自分の作品に「AKARI」と名づけました。
ちょうちんとは呼ばずに。

太陽の光や月の光を部屋に入れようという意味から「明かり」という言葉ができ、漢字も日と月とで出来ています。

近代化した生活にとって、自然光に近い照明は憧れであり、和紙を透かしてくる明かりは、ほどよく光を分散させて部屋全体に柔らかい光を流してくれる。

「AKARI」は光そのものが彫刻であり、影のない彫刻作品なのです。

 

光の彫刻

イサム・ノグチ AKARI03あかり「1N」に明かりを灯したところ イサム・ノグチ

 

明かりを灯した写真を見ると、イサム・ノグチの言葉の意味がよくわかります。

写真の「1N」は、led電球を調光して使っています。

電球の眩しさはなく、柔らかい光が流れています。

光の芸術を模索していたイサム・ノグチは、「あかり」を作りました。

和紙に電球という当時斬新な発想は、光の彫刻へと昇華しました。

生活の中に、手軽に彫刻を取り入れることができる照明。

それが、「あかり」でした。

 

照明については、以下も参考にしてください。