1900年代のファッションイラストレーション

今回は、1900年代のファッションイラストレーションを見ていきましょう。
アール・ヌーヴォ・スタイルと、ポール・ポワレのスタイルを見ることができます。

 

ポール・ポワレのスタイル

1900年代のファッションイラストレーション02 ポール・イリーブポール・イリーブ 1908年
「100 years of Fashion Illustration」より
ISBN978-1-85669-462-9

 

  • ポール・ポワレのローブ
    ポール・イリーブ

    1908年
    ステンシル・プリント

ポール・ポワレの服を、ポール・イリーブが描いたイラストレーションです。

ポール・ポワレは1908年に、ポール・イリーブにカタログ画集の製作を依頼しています。

ポール・イリーブは、どんな人でしょうか?

 

ポール・イリーブ

1900年代のファッションイラストレーション03 ポール・イリーブポール・イリーブ 1908年
「100 years of Fashion Illustration」より

 

  • ポール・ポワレのローブ
    ポール・イリーブ

    1908年
    ステンシル・プリント

ポール・イリーブ

イラストレーター、装飾美術のデザイナー

  • 1883年 フランスのアングレームに生まれる(6月8日)
  • 1899年 パリに移る
  • 1906年 ジャン・コクトーと雑誌「テモアン」を出す
  • 1908年 ポール・ポワレのカタログ画集
  • 1933年  「テモアン」を再刊
  • 1935年 死去(9月21日)

ポール・イリーブは16歳でパリに来て、印刷職工になりました。

その後、美術学校に入り戯画、デッサンで売り出しました。

また一時アメリカに渡り、 セシル・B・デ・ミルの下で美術監督を担当しました。

 

ポール・イリーブの逸話

1900年代のファッションイラストレーション04ポール・イリーブ 1908年
「100 years of Fashion Illustration」より

 

  • ポール・ポワレのローブ
    ポール・イリーブ

    1908年
    ステンシル・プリント

ポール・イリーブは、シャネルと付き合っていました。

以前紹介した、

に、ポール・イリーブのことが書いてあります。

14章の「シンプル・ライフ」は、ポール・イリーブのことを書いている章です。

シャネルは、ポール・イリーブのことを、
「あたしの知っている男のなかでも、いちばんややこしい人間。」
と言っています。

 

アール・ヌーヴォ・スタイル

1900年代のファッションイラストレーション05 アール・ヌーヴォー・スタイルルシェル 1909年
「100 years of Fashion Illustration」より

 

  • 「La Mode illustr’ee」1909年2月号表紙
    ルシェル

こちらは、アール・ヌーヴォ・スタイルのイラストレーションです。

ポール・ポワレの服とはシルエットも違えば、イラストレーションのタッチも違います。

イラストレーターのルシェルについて調べましたが、何もわかりませんでした。

 

子供服

1900年代のファッションイラストレーション06 アール・ヌーヴォー・スタイル作者不詳 1909年
「100 years of Fashion Illustration」より

 

  • 「Fashions for All」1909年4月号表紙
    作者不詳

アール・ヌーヴォ・スタイルのイラストレーションですが、子供服も描かれています。

西洋服装史Ⅱ スタイルとディテイル」にも、子供服が展示してありました。

子供服は、現在のデザインとほとんど同じなのが興味深いです。

 

レオン・バクスト

1900年代のファッションイラストレーション07 レオン・バスクトレオン・バクスト 1910年
「100 years of Fashion Illustration」より

 

  • モダン・ドレス
    レオン・バクスト
    1910年
    “Dione”

    鉛筆と水彩

レオン・バクスト

  • ロシアの画家
    挿絵画家
    舞台美術家
    衣装デザイナー
  • 1866年 白ロシア(現ベラルーシ)に生まれる(2月8日)
  • 1889年 最初の展覧会
  • 1891年 ヨーロッパ、北アフリカ諸国を旅行
  • 1896年 ペテルブルクへ帰る
  • 1911年 バレエ・リュスの舞台装置を担当
  • 1912年 パリに定住
  • 1913年 ロンドンで展覧会
         パリでファッションに関係
  • 1924年 死去(12月28日) 

レオン・バクストジャンヌ・パキャンのメゾンと協力して、バレエ・リュスの衣装デザインをしています。

Dioneは古典からデザイン発想されていて、マリアノ・フォルチュニィのデルフォス・ドレスによく似ています。

白地に紺プリントのマントは、ラウル・デュフィがポール・ポワレのためにデザインしたもののようです。

1900年代のファッションイラストレーションを見たところ、

  1. 色々なファッションデザイナー
  2. 様々なイラストレーター
  3. 芸術家

のつながりが見えてきました。

今後、古い時代のファッションデザイナーについて調べてみようと思います。

また、1910年代以降のファッションイラストレーションも掲載していきます。

 

1900年代の出来事

 

1901年の出来事

1901年

マドレーヌ・ヴィオネが、キャロ姉妹のメゾンで働き始めました。

イギリスでヴィクトリア女王が没して、エドワード7世が即位しました。

ガレやドーム兄弟らが、「芸術産業地方同盟(ナンシー派)」を結成しました。

「ラ・モード・ブラティーク」誌に、きものが部屋着として紹介されました。

 

1902年の出来事

1902年

ルネ・ラリックが、クレールフォンテーヌにガラス工房を設立しました。

シベリア鉄道が、開通しました。

 

1903年の出来事

1903年

アメリカのライト兄弟が、飛行機を発明しました。

オーストリアの建築家、ヨーゼフ・ホフマンが「ウィーン工房」を設立しました。

ポール・ポワレが、パリにメゾンを開設しました。

グスタフ・クリムトが、「エミーリエ・フレーゲの肖像」を製作しました。

初の鉄筋コンクリートによるフランクリン街のアパートが、フランスのパリに建てられました。
(建築家は、オーギュスト・ペレ)

 

1904年の出来事

1904年

英仏協商が、成立しました。

ジョセフ=シャルル・マドリュスが、「千夜一夜物語」を新訳出版しました。

オーストリア・ウィーンのマリアヒルファー通りに、高級服飾店「カーサ・ピッコラ」が開店しました。

セントルイス万国博覧会が、開催されました。

ミラノで、オペラ「蝶々夫人」が初演されました。

 

1905年の出来事

1905年

イギリスで、労働党が結成されました。

  • ドラン
  • マティス
  • マルケ
  • ヴラマンク

らの画家が、サロン・ドートンヌの一室を、

  • 強い原色の色彩
  • 奔放な筆致の作品

で飾り、「野獣の檻」と批評家に揶揄されました。

ギュスターヴ・ベールが、パリにメゾンを開設しました。

 

1906年の出来事

1906年

ポール・ポワレが、コルセットを使用しないドレス「ローラ・モンテス」を発表しました。

 

1907年の出来事

1907年

ジャック・ドゥーセの店にいたマドレーヌ・ヴィオネが、コルセットを外したコレクションを発表しました。

ピカソが、「アヴィニョンの娘たち」を発表しました。

「レ・モード」誌に「フォルム・ジャポネーズ」と題された、ギュスターヴ・ベールのディナー・ドレスが掲載されました。

リュミエールが、天然色写真を発明しました。

 

1908年の出来事

1908年

ポール・ポワレが、豪華本「ポール・イリーブによるポール・ポワレの服」を刊行しました。

 

1909年の出来事

1909年

ロシア・バレエ団「バレエ・リュス」が、パリで公演しました。

マリアノ・フォルチュニィが、プリーツ加工とシルク・スクリーンによるプリント技法の特許を取りました。

ジャンヌ・ランバンが、婦人服の製作を始めました。

イタリアの詩人フィリッポ・トンマーゾ・マリネッティは、パリの新聞『ル・フィガロ』に「未来派宣言」を発表しました。

 

1910年の出来事

1910年

ポール・ポワレが、ホブル・スカートを発表しました。

シャネルが、パリのカンボン通りに帽子店を開きました。

レオン・バクストがデザインした、バレエ・リュスの衣装が評判となりました。

 

同時代の記事は、以下を参考にしてください。

他の時代のファッションイラストレーションは、以下を参考にしてください。