ファッションとアート 麗しき東西交流展

横浜美術館で開催中の、「ファッションとアート 麗しき東西交流展」はとても良かったです。
テーマに沿ったブレのない展示が、見事でした。

 

ファッションとアート 麗しき東西交流展

ファッションとアート横浜美術館02「ファッションとアート 麗しき東西交流展」
フライヤー

 

ファッションとアート 麗しき東西交流展

  • 開催期間:2017年4月15日(土)-2017年6月25日(日)
  • 開館時間:10:00-18:00
         5月17日(水)は20:30まで
         (入館は閉館の30分前まで)
  • 休館日 :木曜日、5月8日(月)
         (5月4日は開館)
  • 観覧料 :一般 1,500円(1,400円)
         大学・高校生 900円(800円)
         中学生 600円(500円)
         小学生以下無料
         65歳以上 1,400円(要証明書)
         ( )内は20名以上団体料金(要事前予約)
         6月2日(金)は観覧無料
         毎週土曜日は高校生以下無料(要生徒手帳)
  • 開催会場:横浜美術館
         横浜市西区みなとみらい3-4-1
         みなとみらい線「みなとみらい駅」3番出口から徒歩3分
         JR・横浜市営地下鉄「桜木町駅」から「動く歩道」を利用、徒歩10分

「ファッションとアート 麗しき東西交流展」は、以下の3章で構成されています。

  • 第1章 東西文化の交差点 YOKOHAMA
  • 第2章 日本 洋装の受容と広がり
  • 第3章 西洋 ジャポニスムの流行

 

第1章 東西文化の交差点 YOKOHAMA

ファッションとアート横浜美術館03輸出用ティー・ガウン 日本製 1885年ころ
「ファッションとアート 麗しき東西交流展」図録より

 

  • 輸出用ティー・ガウン
    日本製

    1885年ころ
    紫の甲斐絹(かいき)
    菊と紅葉柄の刺繍
    ピエモンテーズ風プリーツ
    レッグ・オブ・マトン袖
    組紐に房と木ビーズ付きのベルト
    KCI

1859年(安政6年)、横浜港が開港しました。

以来、横浜は東西の文化や情報が行き来する玄関口の役割を担うことになりました。

明治政府は殖産興業政策のもと、工芸品や絹製品の輸出に重点を置きました。

展覧会には、

  • ティー・ガウン
  • 室内着
  • イブニング・コート

が展示してありました。

ジャポニスムとパリモード」も、参考にしてください。

 

日本からの輸出品

ファッションとアート横浜美術館04チェス・テーブル 日本製 明治時代
「ファッションとアート 麗しき東西交流展」図録より

 

  • チェス・テーブル
    日本製

    明治時代
    寄木細工
    (閉じた状態)H.85.0×W.48.0×D.34.5
    金子コレクション

私は輸出用の服飾品よりも、家具に興味を持ちました。

展示してあった家具は、とても良くできていました。

日本からは、

  • テーブルウェアなど陶磁器
  • 家具
  • 装身具
  • 羽二重の服飾品

などが輸出されました。

日本から輸出された家具やテーブルウェアは、ヨーロッパの人々を魅了したと思えるほどの出来栄えでした。

このチェス・テーブルの文様も、ヨーロッパに大きな影響を与えたと思いました。

「第1章 東西文化の交差点 YOKOHAMA」では、服よりも家具に感動してしまいました。

 

第2章 日本 洋装の受容と広がり

ファッションとアート横浜美術館05ヴィジット(コート) アーニー&グラント 1888年ころ
「ファッションとアート 麗しき東西交流展」図録より

 

  • ヴィジット(コート)
    アーニー&グランド

    1888年ころ
    水玉模様の黒い絹サテン・ブロケード
    絹グログランの衿
    絹レース、絹コード、ジェット・ビーズの装飾
    後ろ腰にプリーツ
    KCI(寺島宗従氏寄贈)

1871年(明治4年)に「散髪脱刀令」が発布され、男性の制服が洋装となりました。

翌年には天皇の礼服が、洋装の軍服と定められました。

1883年(明治16年)に、鹿鳴館が落成しました。

鹿鳴館での舞踏会ではドレスの着用が必須とされたことなどから、上流階級の女性たちの洋装化が進みました。

フランスやイギリスから、女性服が輸入されました。

このころから、展示されている服が面白くなってきました。

以下も参考にしてください。

 

絵画に見る文明開化の女性

ファッションとアート横浜美術館06 揚州周延幻燈写真競 洋行 揚州周延 1890年
「ファッションとアート 麗しき東西交流展」図録より

 

  • 幻燈写真競 洋行
    揚州周延(ようしゅうちかのぶ)
    1890年(明治23年)
    多色木版(大判錦絵)
    H.35.0×W.23.0
    KCI

揚州周延や月岡芳年は、文明開化の時代を生きる上流階級の女性たちを錦絵に描きました。

展覧会では、

  • 岡田三郎助
  • 山本芳翠
  • 山村耕花
  • 鏑木清方

などの絵画が紹介されていました。

私は展示されていた日本の絵画の中では、錦絵が一番面白かったです。

浮世絵の愉しみ 飛鳥山博物館」も、参考にしてください。

 

装身具

ファッションとアート横浜美術館07束髪簪 日本製 大正末期-昭和初期
「ファッションとアート 麗しき東西交流展」図録より

 

  • 束髪簪(そくはつかんざし)
    日本製

    大正末期-昭和初期
    べっ甲
    H.22.3
    日本宝飾クラフト学院

装身具の展示も、充実していました。

装身具と一緒に、

  • 帯留
  • 着物

も展示してありました。

帯の柄が、西洋風になっていました。

トランプ柄の帯があり、人気があったと説明してありました。

「浮世絵の愉しみ 飛鳥山博物館」で見た浮世絵に、トランプ柄の帯の女性が描かれていました。

 

第3章 西洋 ジャポニスムの流行

ファッションとアート横浜美術館08 シャネルイブニング・コート シャネル 1927年ころ
「ファッションとアート 麗しき東西交流展」図録より

 

  • イブニング・コート
    シャネル

    1927年ころ
    黒と緑のグラデーションの絹クレープ
    金糸で菊文様を織り出している
    共布のタイ・カラー付き
    後ろ身頃に共布のパネル2枚
    カフスは中綿入り
    KCI

19世紀後半の西洋では、熱狂的な日本ブームが起きました。

やがて西洋のデザイナーや職人によって、日本の図柄やモチーフを取り入れたジャポニスムの工芸やドレスが作られるようになりました。

1900年前後から、日本美術の美意識や構造から影響を受けた革新的な動きが現れました。

展示されていたファッションデザイナーは、

などでした。

とにかく素晴らしい服がたくさんあり、感動のスペースでした。

以下も参考にしてください。

 

イラストに見られるジャポニスムの影響

ファッションとアート横浜美術館09 ジョルジュ・バルビエパリの装い 46 ジョルジュ・バルビエ 1912年
「ファッションとアート 麗しき東西交流展」図録より

 

  • パリの装い 46
    ジョルジュ・バルビエ
    (フランス)
    ”ジュルナル・デ・ダム・エ・モード” 1913年1月1日号より
    1912年
    ポショワール(ステンシル・プリント)
    H.22.0×W.14.0(用紙)
    KCI

絵画やイラストレーションが、たくさん展示されていました。

ジュール=ジョゼフ・ルフェーヴルの「ジャポネーズ(扇のことば)」という絵画の立体感や質感の表現が、すごかったです。

ぜひ、見てください。

ファッションイラストレーションは、

の作品が展示してありました。

 

ルネ・ラリック

ファッションとアート横浜美術館10 ルネ・ラリック櫛「藤」 ルネ・ラリック 1903-04年ころ
「ファッションとアート 麗しき東西交流展」図録より

 

  • 櫛「藤」
    ルネ・ラリック

    1903-04年ころ
    獣角、金、ダイヤモンド、ガラス、七宝
    H.8.8×W.9.5
    箱根ラリック美術館

ルネ・ラリックの作品が、多く展示してありました。

ルネ・ラリックの作品は、見ていて安心感があります。

服とルネ・ラリックの作品を一緒に見たのは、初めてのことでした。

 

まとめ

ファッションとアート横浜美術館11横浜美術館外観

 

横浜美術館は、とても大きな美術館です。

大き過ぎて、写真を撮っても全景を入れることができませんでした。

設計は、丹下健三です。

大きい美術館の広い展示室で、厳選された服を見ることができました。

本当に面白い、展覧会でした。

服は、ケースには入っていません。

いろいろな角度から、服を見ることができました。

KCIの膨大な資料の中から、テーマに合った資料を厳選してありました。

展示されている服も美しいものが多く、見て楽しい気持ちになります。

ヨーロピアンモード 文化学園服飾博物館」で書きましたが、美しい服を収集することは大事です。

ファッション(服)について、本当によくわかっている人が企画した展覧会であることが伝わってきました。

「ファッションとアート 麗しき東西交流展」を見て、ファッションをもっと深く見ることができるようになった気がします。