カッサンドル・ポスター展 埼玉県立近代美術館

カッサンドルについて書こうと思っていましたが、手元に資料がありませんでした。
埼玉県立近代美術館で、カッサンドル・ポスター展が開催されたので行ってきました。

 

カッサンドル・ポスター展
グラフィズムの革命

カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命02「カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命」フライヤー

 

カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命

  • 開催期間:2017年2月11日(土)-2017年3月26日(日)
  • 休館日 :月曜日(3月20日は開館)
  • 開館時間:10:00-17:30
          (展示室への入場は17:00まで) 
  • 観覧料 :一般1000円(800円)
          大高生800円(640円)
          ( )内は20名以上の団体料金
  • 開催会場:埼玉県立近代美術館
          〒330-0061 さいたま市浦和区常盤9-30-1
          JR京浜東北線北浦和西口より徒歩3分
          (北浦和公園内)

 

カッサンドル

カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命03レグリス・フローラン カッサンドル 1925年
「カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命」図録より

 

  • レグリス・フローラン
    カッサンドル

    1925年
    ポスター/リトグラフ、紙
    149.0×99.5cm

カッサンドル
本名:アドルフ・ジャン=マリー・ムーロン

  • 1901年 ウクライナのハルキウに生まれる(1月24日)
  • 1915年 第1次世界大戦の影響でパリに定住
  • 1917年 ロシア革命が起こり、父もパリに定住
  • 1918年 リュシアン・シモンのアトリエ、
         サン=ジェルマン=デ=プレのアカデミー・ジュリアンで絵画を学ぶ
  • 1919年 ミシュラン社主催のポスター・コンクルーで3位に入賞
  • 1922年 モンパルナスのムーラン・ヴェール街にアトリエを構える
         ペンネームのカッサンドルを使うようになる
  • 1924年 マドレーヌと結婚する
  • 1925年 アール・デコ博で「オ・ビュシュロン」がポスター部門でグランプリを受賞
  • 1927年 「ノール・エクスプレス」「エトワール・デュ・ノール」などの
         鉄道のポスターを中心に成功を収める
  • 1929年 「ビフュール体」の見本帳出版
  • 1930年 「アシエ体」を発表
  • 1932年 アリアンス・グラフィック社のアート・ディレクターに就任
  • 1933年 国立装飾美術学校で教鞭をとる
  • 1935年 ドレーガー社と独占契約を結ぶ
         「ペニョー体」を完成させる
  • 1937年 セーヌ河岸にノルマンディー号の巨大な壁画を制作
  • 1938年 ギヌメール街にアトリエを移す
  • 1939年 妻マドレーヌと離婚する
  • 1941年 オートクチュール連盟のために「ヨーロッパのフランス展」の装飾パネルの制作
  • 1945年 ルシアン・ルロンの香水の広告デザインを手がける
  • 1946年 エルメス、ゲラン、ヘネシー、ルシュール、シャトー・ラフィット等の
         広告の仕事が増える
  • 1947年 ナディーヌ・ロバンソンと再婚する
  • 1949年 フランス政府より、レジオン・ドヌール勲章を受章
  • 1954年 ナディーヌ・ロバンソンと離婚する
  • 1956年 この頃から、LPレコードのジャケットデザインを手がける
  • 1962年 レジオン・ドヌール勲章の四等勲章受章者に昇進する
  • 1963年 この頃、イヴ・サンローランのロゴタイプをデザインする
  • 1967年 6月17日、最初の自殺を図り、未遂に終わる
  • 1968年 6月17日、自殺し、生涯を閉じる

「カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命」図録より

 

カッサンドルの思い出

カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命04エルネスト カッサンドル 1926年
「カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命」図録より

 

  • エルネスト
    カッサンドル

    1926年
    ポスター/リトグラフ、紙
    120.0×80.0cm

1991年、私は文化服装学院で学んでいました。

この年、東京都庭園美術館で「カッサンドル展」がありました。

授業の一環として、ファッション工科専攻科のみんなで「カッサンドル展」を観に行きました。

担任の先生が、美術に詳しい方でした。

私はカッサンドルの力強いグラフィックに、魅了されました。

それ以来イヴ・サンローランのロゴタイプが、カッサンドルの作品であるということが頭から離れませんでした。

 

ノルマンディー号

カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命05ノルマンディー カッサンドル 1935年
「カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命」図録より

 

  • ノルマンディー
    カッサンドル

    1935年
    ポスター/リトグラフ、紙
    100.0×62.0cm

ノルマンディー号の大きさを、タイタニック号と戦艦大和と比べてみます。

  • ノルマンディー号
    総トン数:83,423トン
    全長  :313.8m
    全幅  :35.9m
    喫水  :11.1m
    速力  :29.0ノット(航海)

         32.2ノット(最高)
  • タイタニック号
    総トン数:46,328トン
    全長  :269.1m
    全幅  :28.2m
    喫水  :10.5m
    速力  :23ノット
  • 戦艦大和
    総トン数:72,809トン(総排水量)
    全長  :263.0m
    全幅  :38.9m
    喫水  :10.4m
    速力  :16.0ノット(航海)
         27.4ノット(最高)

ノルマンディー号の大きさを書いてみましたが、とてつもなく大きい船です。

カッサンドルのポスターからも、ノルマンディー号の大きさが伝わってきます。

私が感心したのは、カモメが飛んでいる高さです。

ノルマンディー号の大きさが、よく分かります。

 

L Y S

カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命06リス・シャンティイ カッサンドル 1930年
「カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命」図録より

 

  • リス・シャンティイ
    カッサンドル

    1930年
    ポスター/リトグラフ、紙
    100.9×63.2cm

展示室で、リス・シャンティイが目に飛び込んできました。

他のカッサンドルのポスターとは違った趣ですが、私は気に入ってしまいました。

「L Y S」の文字は、イヴ・サンローランのロゴ「Y S L」と同じです。

そんなところも、気になりました。

 

ハーパーズ・バザー

カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命07「ハーパーズ・バザー」表紙 カッサンドル 1938年
「カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命」図録より

 

  • 「ハーパーズ・バザー」表紙デザイン
    1938年9月15日号
    カッサンドル

    パリ・オープニング、アメリカの靴とストッキング
    30.0×24.4cm

カッサンドルは、1936年から1940年までハーパーズ・バザーの表紙を制作しました。

ハーパーズ・バザーとの契約期間中に、カッサンドルは2度の冬をニューヨークで過ごしました。

このときカッサンドルは、

  • ダリ
  • デ・キリコ

と交流がありました。

ハーパーズ・バザーの表紙デザインは、次第に肉筆でのシュルレアリスム的色彩が強くなっていきます。

 

イヴ・サンローランのロゴタイプ

カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命08「イヴ・サンローラン」ロゴタイプ カッサンドル 1961年
「YVES SAINT LAURENT」
ISBN978-0-8109-9608-3より

 

  • 「イヴ・サンローラン」ロゴタイプ
    カッサンドル

    1961年

ピエール・ベルジェへの2009年10月9日のインタビューには、「イヴ・サンローランのロゴタイプは、カッサンドルによって1961年にデザインされた」とあります。

「YVES SAINT LAURENT」より

*イヴ・サンローランのロゴタイプは、カッサンドル・ポスター展には展示されていません。

 

まとめ

カッサンドル・ポスター展 グラフィズムの革命09埼玉県立近代美術館

 

カッサンドル・ポスター展は、とても良かったです。

良かった点は、

  1. 展示枚数が多くて、見応えがありました。
  2. 大判のポスターは、迫力がありました。
    エアーブラシの点々が、きれいでした。
  3. 展示室にバルセロナスツールがたくさんあり、座りながらポスターを見ることができました。
  4. カッサンドルのポスターから、当時(ポスターが描かれた時代)のワクワク感が伝わってきました。
  5. 「カッサンドルのように描いてみよう」というコーナがあって、楽しめました。

しかし「カッサンドルのように描いてみよう」コーナーが、2人分のスペースしかないことが残念でした。

絵を描くには時間がかかるので、もっと大きいスペースで大勢の人が体験できると良いです。

1階のロビーに、「カッサンドルのように描いてみよう」コーナーを作っても楽しいと思いました。

学生の方に、ぜひ観て欲しい展覧会でした。

 

カッサンドルについては、以下も参考にしてください。