N°21 アレッサンドロ・デラクアのミラノの家

ファッションデザイナーのアレッサンドロ・デラクアは、1930年代の典型的なミラノ建築を自宅にしました。
「コントラストの融合」が生かされた、インテリアです。

 

アレッサンドロ・デラクア

アレッサンドロ・デラクアの家02アレッサンドロ・デラクア
「ELLE DECO No.128 2013年10月号」より

 

アレッサンドロ・デラクア(Alessandro dell’Acqua)

  • 1962年 イタリアのナポリに生まれる(12月21日)
  • 1982年 ナポリの美術学校アカデミア・ディ・ベッレ・アルティを卒業
  • 1996年 「アレッサンドロ・デラクア」をスタート
  • 2010年 「N°21(ヌメロ ヴァントゥーノ)」でミラノコレクションに参加
  • 2014年 「ロシャス」のクリエイティブ・ディレクターに就任

アレッサンドロ・デラクアは、

  • エンリカ・マッセイ
  • ジェニー
  • ピエトロ・ピアンファリーニ
  • アイスバーグ
  • レ・コパン
  • マリエラ・ブラーニ

などを経て独立しました。

 

エントランス

アレッサンドロ・デラクアの家03エントランス
「ELLE DECO No.128 2013年10月号」より

 

アレッサンドロ・デラクアのアパートは、ミラノのスーザ・エリアにあります。

スーザ・エリアは八百屋や肉屋などの小さな店が今でもある、昔ながらの住宅地です。

アレッサンドロ・デラクアは最初、スーザ・エリアに「N°21(ヌメロ ヴェントゥーノ)」のアトリエを作りました。

そしてアトリエの近くに、このアパートを見つけました。

1930年代のミラノ建築の面影を残すこの建物に、アレッサンドロ・デラクアは一目惚れしました。

建築家のハンネス・ピアーと話し合いながら、ゆっくり時間をかけて改装していきました。

この写真の床は、1930年代のミラノ特有のデザインです。

赤みを帯びたドアは、チェリー材を使用しています。

 

ダイニングルーム

アレッサンドロ・デラクアの家04ダイニングルーム
「ELLE DECO No.128 2013年10月号」より

 

アレッサンドロ・デラクアはダイニングルームには、

  • 生産終了した’50年代の木製チェア
  • エーロ・サーリネンの黒い「チューリップテーブル」

を合わせました。

「チューリップテーブル」の天板は、大理石を使用しています。

テーブルの上には、ベニーニ社のフラワーベースが置かれています。

シャンデリアは、ムラノ島で作ってもらった一点ものです。

ダイニングルームの壁面は、フレンチスタイルを意識しています。

右端の鏡は隠し扉で、奥の部屋へと続いています。

 

リビングルーム

アレッサンドロ・デラクアの家05リビングルーム
「ELLE DECO No.128 2013年10月号」より

 

アレッサンドロ・デラクアは、もとは2つのアパートだったものをひとつに改装しました。

リビングルームに見られる、

  1. 大理石の床
  2. 「パルケ」と呼ばれる木材を組んだ床
  3. 天井の漆喰

は典型的な1930年代のミラノスタイルでした。

アレッサンドロ・デラクアは、ミラノスタイルを残しながら少しフレンチテイストを加えました。

リビングルームには、

  • オーダーメイドのソファー
  • ノルの「バルセロナチェア」
  • ウォールランプ
  • アルテミデの’80年代頃のフロアスタンド

が見られます。

ウォールランプは、セルジュ・ムイユにインスパイアされてつけました。

 

キッチン

アレッサンドロ・デラクアの家06キッチン
「ELLE DECO No.128 2013年10月号」より

 

この家のテーマは、「過去と現在の共存」です。

アレッサンドロ・デラクアの言葉を、引用します。

今の要素を加えたのは、自分の生活には機能性や快適さも必要だから。
そのために広いリビングやダイニング、使い勝手の良い寝室、ゆったりとした浴室を作りました。
ワードローブを寝室と浴室の間に作って空間を分けたり、キッチンとダイニングにガラスの引き戸を配し、必要に応じて仕切れるような工夫も。

「ELLE DECO No.128 2013年10月号」p85より引用 

 

キッチンのガラスの扉は、建築家のハンネス・ピアーのアイディアです。

テーブルは、モダンアートの一点ものです。

合わせられた椅子は、フィリップ・スタルクによるカルテルの「ラ・マリー」です。

天井には、ガエタノ・ショラーリのシャンデリアがあります。

 

書庫

アレッサンドロ・デラクアの家07書庫
「ELLE DECO No.128 2013年10月号」より

 

書斎には、

  • デザイン
  • アート
  • ファッション

関係の本が並びます。

壁面を覆うグレーの収納棚は、建築家ハンネスがサイズをぴったりに合わせてデザインしました。

もとからあったグラフィカルな’30年代の床と、計算された機能美を醸し出しています。

最後に、家に対するアレッサンドロ・デラクアの言葉を引用します。

家というのは、仕事から離れ、エネルギーをチャージする大切な場所。
ここへはよく、友達や親戚を招きます。
ナポリで育った自分にとって、親しい人たちが集い、一緒に時を過ごせることは何よりの幸せ!
ときどきそんなナポリの血が騒ぎ、海に囲まれた暮らしが恋しくなります。

「ELLE DECO No.128 2013年10月号」p85より引用  

 

参考文献

  • ELLE DECO No.128 2013年10月号
    Photos FABRIZIO CICCONI

ファッションデザイナーの家は、以下も参考にしてください。