アイノ・アアルトとアルヴァ・アアルト

アイノ・アアルトの夫のアルヴァ・アアルトは、20世紀を代表する建築家の一人です。     

 

アイノ・アアルト

アアルト02 アイノ・アアルト アルヴァ・アアルトアイノ・アアルトとアルヴァ・アアルト
「エルデコ日本版 No.127 2013年8月号」より

 

  • アイノ・アアルトとアルヴァ・アアルト
    Photo : Artek

アイノ・アアルトのデザインは、イッタラの製品が今も大人気です。

しかしアイノ・アアルトは、アルヴァ・アアルトほど語られる機会がありません。

今回は、アイノ・アアルトのことを中心に書いてみます。

アイノ・アアルト

  • 1894年 フィンランドのヘルシンキに生まれる(1月25日)
  • 1919年 造園家ベント・シャリーンのもとでインターンを経験
  • 1920年 ヘルシンキ工科大学建築学部卒業
         建築家オイヴァ・カッリオのオフィスで働く
  • 1923年 アルヴァ・アアルトのオフィスに入る
  • 1924年 結婚(10月6日)
  • 1925年 ユヴァスキュラ労働社会館完成
  • 1926年 長女ヨハンナ誕生
  • 1927年 トゥルクに引っ越す
  • 1928年 長男ハミルカール誕生
  • 1929年 ユヴァスキュラの自衛団ビル完成
  • 1931年 ザグレブ中央大学病院完成
  • 1933年 ヘルシンキにオフィス移転
         パイミオのサナトリウム完成
  • 1935年 アルテックを共同設立
         デザイン室長に就任
         ヴィープリの図書館完成
  • 1936年 アアルト自邸が完成
         イッタラのガラスシリーズがミラノ・トリエンナーレ金賞受賞
  • 1937年 レストラン・サヴォイの内装
         パリ国際博覧会フィンランド館担当
  • 1939年 マイレア邸完成
  • 1941年 アルテック社長に就任
  • 1949年 死去(1月13日)

 

「アイノ・アアルト」と「スツール60」

アアルト01「アイノ・アアルト」(グラス)と「スツール60」

 

  • 「アイノ・アアルト」ハイボール
    アイノ・アアルト
    1932年
    直径80×110mm

    イッタラ社
  • 「スツール60」
    アルヴァ・アアルト
    1933年
    直径380×H440mm
    アルテック社

写真のグラス「アイノ・アアルト」は、1932年にデザインされました。

この「アイノ・アアルト」は、「カルフラ・イッタラ・ガラス」デザインコンペの受賞作です。

同時に出品した、アルヴァ・アアルトを押さえての受賞作となりました。

 

堅実的なアイノ・アアルト

アイノ・アアルト16 ファブリックシリーズ「A.A.」ファブリックシリーズ「A.A.」 アイノ・アアルト
「エルデコ日本版 No.127 2013年8月号」より

 

  • ファブリックシリーズ「A.A.」
    アイノ・アアルト
    南フィンランドの工場で作られた
    自然からのモチーフが独特のリズムを刻みながら描かれている

アイノ・アアルトは、堅実的な性格の女性でした。

一方アルヴァ・アアルトは、活発で芸術家肌でした。

アイノ・アアルトとアルヴァ・アアルトは、対照的な二人でした。

またアイノ・アアルトは、この時代の女性にしては進歩的な考え方の持ち主でした。

しかも、経済観念もしっかりもっていました。

 

庭や室内のグリーン、キッチン

アイノ・アアルト17 マイレア邸マイレア邸 1939年竣工
「エルデコ日本版 No.127 2013年8月号」より

 

  • マイレア邸
    1939年竣工
    Photo : Artek

アイノ・アアルトは絵が得意で、アルヴァ・アアルトのアイディアスケッチを図面にしていました。

アイノ・アアルトは建築作品では、

  • キッチンエリア
  • 家具
  • ガーデン

を担当しました。

アイノ・アアルトは、花よりも緑を好みました。

そして、

  • スモモ
  • りんごの木

など、フィンランドの自然を感じさせる庭をデザインしました。

また室内にも、緑を取り入れました。

アルヴァ・アアルトも、「庭は家のデザインの一部だ」と言っていました。

 

アルヴァ・アアルト

アルヴァ・アアルト

  • 1898年 フィンランドのクオルタネ生まれ
  • 1923年 建築設計事務所を開設
  • 1952年 建築家のエリッサ・マキニエミと再婚
  • 1976年 死去

 

 レストラン・サヴォイ

アアルト03 レストラン・サヴォイ「レストラン・サヴォイ」の再現
「アイノ・アアルトの展覧会」より

 

80年以上も前にデザインされた、

  • イッタラのアイノ・アアルト(グラス)
  • スツール60

はともに、今も作り続けられています。

そして今でも、愛されながら使われています。

本当に、うらやましいことです。

 

まとめ

アイノ・アアルト18 クラブ・チェアアームチェア アイノ・アアルト 1937年
「エルデコ日本版 No.127 2013年8月号」より

 

  • アームチェア「クラブ・チェア」
    アイノ・アアルト
    1937年

1936年のミラノトリエンナーレでアイノ・アアルトは、ガラス器でフィンランド人初の金賞を受賞しました。

アルテック社の共同創業者であるマイレ・グリクセンはアイノ・アアルトについて、

いまだかつて、これほど明確に自分のテイストをもった人に出会ったことはない。

「エルデコ日本版 No.127 2013年8月号」p77より引用

と発言しています。

アイノ・アアルトのスタイルは、今なお普遍的なデザインとして愛され続けています。

そしてカイ・フランクなど、多くのデザイナーに影響を与えました。

 

以下も、参考にしてください。